WindowsXPの着信接続を使って
家庭用ゲーム機を無理やりLANに参加させる


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 このページの情報はJJ9さんの「DreamCastあるいは家庭用ゲームのページ」で紹介されているISDNルーターとWindows2000とPC用アナログモデムを使用した接続方法を色々検証した後にWindowsXPで実験したものです。

 WindowsXPでの設定例ですが、基本的にWindows2000と変わらないのでWindows2000での設定の参考にもなると思います。

 ドリームキャストで説明してますが、ドリームキャストだけではなくアナログモデムを使用してインターネットへ接続するほとんどの通信機器、家庭用ゲーム機などで利用できるはずです。

 ※着信接続を設定する前に、着信接続を実行しているマシンの安全のためにマイクロソフトの初心者向けセキュリティ情報ページ「ホームユーザー向け セキュリティ対策 早わかりガイド」で必要なセキュリティパッチを調べて入れておいてください。
 WindowsUpdateでセキュリティ以外のアップデートパッチも入れたほうが良いでしょう。

必要なもの

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補足情報

ルーターが必要なことについて
 この接続方法ではルーターが必須です。動作が見えないので理解できないかも知れませんが、動的IPマスカレードの動作をルーターに任せています。もちろん静的IPマスカレードが必要なときはルーター側で設定します。
 ということで、TAをPCに繋いでのダイアルアップしているパソコン、CATVへLANカードで直接繋いでいるパソコン、ヤフーBBでLANカードを直接ADSLモデムに接続しているパソコン、フレッツ接続ツールやRASPPPOEで直接ADSL回線に接続してるパソコン上などでこの接続方法を設定しても失敗します。何度も書きますがルーターを経由さえすればほとんど成功します。
 アッカ/イーアクセス/J-DSLなどのルーター内蔵ADSLモデムはLANカードでパソコンと直接繋いでいても問題ありません。
 ルーターの代わりに他のパソコンでWindowsの接続共有などのルーター機能を動かしててもかまいません。

 ルーターがなくても出来る/出来たと主張するヒトも多いですが、出来たという話し以降の情報の提供や提示がないのでいまいちマユツバです。

 どうしてもルーターを使いたくないという場合はWinRouteLiteがWindowsXP/2000にも対応しているのでこのページの方法に追加してWinRouteLiteを使うのもいいかもしれません。設定についてはこのページと「Windows98/98SE/MeとWinRouteLiteを使って」を参考にして応用してください。フレッツADSL環境でWinRouteLiteを使って着信接続のIPアドレス192.168.0.100〜192.168.0.101で接続できることを確認済みです(ADSLモデムを接続しているLANカードには192.168.0.1を設定しました。DC版PSOをプレイする場合にはフレッツADSL/Bフレッツ回線への接続にはフレッツ接続ツールやWindowsXPのPPPoE接続機能ではなくRASPPPOEを使いましょう)
 WinRouteLiteを使用する場合は、WindowsXP/2000の接続共有機能は使わないように。
 しかし、試用期間30日でそれ以降の使用は$79の支払い(日本円で1万円程度)が必要なのでルーターを購入しても変わらないと思います。


インターネットセキュリティソフトについて
 インターネットセキュリティソフトが着信接続で接続されている機器の通信を阻害することがあります。というかインストールされていると確実に阻害します。インターネットセキュリティソフトの設定で着信接続に設定しているIPアドレスの通信を許可するか、一時的に停止させる、アンインストールするなどを行いましょう。

ISDN環境以外でのTAの内線通話機能の使用
 ISDNに接続していない状態ではアナログポートの内線機能を利用ことができないターミナルアダプタ(TA)があるようです。その場合は擬似内線交換機を用意するか、モデム同士の直結アダプタ(ファックスプリンタアダプタという製品があるようです。簡易的なものを自分で工作することも可能とか)などを用意するか、ISDN回線に接続していなくても内線機能が利用できるTAを用意しましょう。

 ISDN回線に接続していなくてもアナログポートの内線機能が使える機種であっても、DCのモデム設定にATX1を入れないと使用できない機種もあります。CATV/ADSL/光接続などで行うかたは気をつけましょう。

 以下のリンク先のページにて利用できるTAやその設定、擬似回線交換機の購入先など紹介しています。
アナログポート音量
 TAやISDNルーターの機種によっては着信用モデム/DC内蔵モデムを接続しているアナログポートの音量を設定する必要があることがあります。設定ユーティリティなどで設定しましょう。

静的IPマスカレード(NATe、ポートフォワーディングなど)
 ネットワークゲームなどでは静的IPマスカレードを設定しないとサーバーに接続できない、接続できても動作的に不具合が出ることがあります。設定を行っても正常動作をしないとか、設定さえ見つかっていないソフトもあります。

 PSOでは設定していない場合ロビーなどで問題がなくても、ゲーム中に相手に見えないといわれたりボス戦で身動きが取れなくなる症状があります。

 以下のリンク先のページを見て設定しましょう。この接続方法の場合はISDNルーター/ブロードバンドルーター/ルーター内蔵ADSLモデムで設定します。
 DC版のPSO Ver.2や、GC版PSO EPISODE1&2トライアルではタイトルのOPTIONにUDP SETTINGというものが追加されており、UDP OFFに設定することで静的IPマスカレードを設定しなくてもオンラインでの正常なプレイが可能です。このページの説明を参考にして該当ソフトで遊ぶときはUDPOFFの設定を忘れないようにしましょう。

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制限事項

 この方法や似たような方法(IPルーター系NetGenesisでのRAS接続や、WinRouteLiteでのRAS接続など)で接続すると外付けモデムとDCモデムの接続速度は33.6kbbs(最高で秒間3Kバイト程度。秒間平均2.6Kバイトくらい?)で接続されていても、着信用モデムとDCモデム間の通信速度が秒間1.5Kバイト程度にまで落ち込みます。理由は不明です。
 PSOではこれによって相手に自分が動いていないように見える現象がでやすくなります。一般的な接続でも回線が重くなっている状態では出やすいようですが、さらに出やすくなります。

この接続をする前の準備

 ドリームキャストでユーザー登録及びISAOネットへの登録をしてない場合は登録しておく。ISAOネットへの登録はドリームキャストを使う上での身分証明のようなものなので、ドリームキャストで課金のあるネットゲームを遊ぶ場合には事前に登録しておく必要があります。
 ISAOネットを接続に使用しないのであれば料金コースは従量制を選んでおきましょう。そうしておくと余計な料金は一切かからなくなります。
 この登録はドリームパスポート3やプレミヤで一般電話回線で登録する必要があります(このページのことをやるならBBAはないだろうし……)

 DCの接続に使用するモデムは設定ファイルなどをインストールし、一度パソコンでの通信に使用してちゃんと動作するか確認しておきましょう。


 TAも付属ユーティリティなどで内線通話可能状態に設定します。内線通話可能に設定する場合、着信用外付けモデムが通常の通話に反応して着信すると大変なので、TAのアナログポートの着信用外付けモデムを接続するアナログポートを内線通話可能、外線からの着信禁止(たとえばサブアドレスを設定し、サブアドレスなしの着信をしない。こうすると携帯電話、PHS、ISDN機器などから設定したサブアドレスを指定して発信しないと着信しません)に設定します。

機材の接続

 ドリームキャストのモデムに接続している電話線をTAのアナログポートのどこか1つにつなぎ、着信用アナログモデムのLINE入力に接続している電話線をTAのアナログポートのもう1つに接続します。TAのアナログポートは1もしくはAが電話機向けの停電対策機能などがあることが多いので2もしくはB以降に接続するのを勧めます。
 ここではDCをアナログポート2(B)に接続し、PCのモデムをアナログポート3(C)に接続しておきます。
ソフマップにてWindowsXP/2000取り扱い中

設定

WindowsXP側の設定

 スタートメニュー→プログラム(クラシックスタートメニューの場合。通常の場合はすべてのプログラム)→アクセサリ→通信→ネットワーク接続を開く

 うちの場合は実験用にLANカードを2枚挿してあるので2つのローカルエリア接続がありますが気にしないように。

 ファイル→新しい接続を選びます。


 次へを押します。初めての設定の場合は以下の画面が出ることがあります。


 今までにモデム/TA関連の設定をしたことがなければこの画面がでるので、使ってる電話回線にあわせて設定します。最低、市外局番とトーンとパルスの選択だけはきちっと設定しましょう。


 「詳細接続をセットアップする」を選んでOK


 WindowsXPではここに着信接続があります。「着信接続を受け付ける」を選んでOK


 使用できる通信機器一覧が出るので、着信に使用するモデムの横のチェックをONにしてOK


 特に仮想プライベート接続(VPN接続)する必要もないので「仮想プライベート接続を許可しない」を選んでOK


 着信できるユーザーを選ぶ一覧が出るので追加を選びます。WindowsXPはWindows2000に比べて登録済みユーザーが多いです。


 適当なユーザー名とパスワードを設定します。ここではユーザーdreamcast、パスワードdreamcastです。後で設定するDC側の接続IDとパスワードになるのでDCで設定できるユーザー名にしておきましょう。フルネームは単なる見分けるためのコメントのようなものなので空でもいいです。なにかコメントを入れておいてもOK。

※プロバイダのIDとパスワードにあわせておくとDC側の電話番号を変更するだけで通常のダイヤルアップできたりして便利です。


 追加したユーザーにチェックが付いているのを確認して次に進みます。


 「インターネットプロトコル (TCP/IP)」を選んでプロパティを開きます。


 「TCP/IPアドレスを指定する」を選んでIPアドレスを入力します。
 ルーターのIPアドレスにあわせて192.168.0.?や、192.168.1.?(?は1〜254。1はルーター自身のことが多い)から連続した2つのIPアドレスを指定します。先に入力したIPアドレスは着信サーバー自体が使用し、DCのIPアドレスは後のIPアドレスになります。
 ルーター及び着信接続を動かしているPCに設定されているIPアドレスや、他の機器のIPアドレスは避けて設定しましょう。

※「DHCPを使って自動的にTCP/IPアドレスを割り当てる」で設定するように指示している個人サイトもありますが、この設定ではIPアドレスを取得できないことも多いのでできるだけこちらは使わないほうがいいです。IPアドレスは自分で管理しましょう。

 この設定はルーターの設定にあわせてください。例を出すとルーターのIPアドレスが192.168.1.1でサブネットマスクが255.255.255.0だと(/24と表記することがあり)、192.168.1.0〜192.168.1.255が使用できるIPアドレス範囲であり、最初の192.168.1.0と最後の192.168.1.255は特殊なアドレスなので使用不可、192.168.1.1はルーターのIPアドレスのアドレスで使用不可なので192.168.1.2〜192.168.1.254の253個の中のほかの機器が使っていない連続した2つのIPアドレスになります。
 他の例として、ルーターのIPアドレスが192.168.1.1であってもサブネットマスクが255.255.255.240だと(/28と表記することがあり)、192.168.1.0〜192.168.1.15が使用できるIPアドレス範囲であり、最初の192.168.1.0と最後の192.168.1.15は特殊なアドレスなので使用不可、192.168.1.1はルーターのIPアドレスのアドレスで使用不可なので192.168.1.2〜192.168.1.14の13個の中のほかの機器が使っていない連続した2つのIPアドレスになります。

※稀に*.*.*.1がルーターのIPアドレスではない設定のルーターもあるのでよく確認しましょう。


 元の画面でOKを押せばこれで設定完了です。


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ドリームキャスト側の設定
 ドリームパスポートやゲームソフト内蔵ブラウザで設定します。以下はドリームパスポートプレミヤのものです。


 オプションの「ネットワーク情報」を選びます。プロバイダにユーザー、情報設定にユーザーを選んでAボタンを押します。


 TAのマニュアルで調べてパソコンのモデムを接続しているアナログポートへの内線通話番号を入力します。うちのTAはNECのAtermIT65ProDSUでアナログポート3(C)への通話は#*3でした。
 NTTのINSMATE V30TOWERというTAでは!**にポート番号を足したものになるとか。!はそのTAでの内線通話に必要なフッキング操作です。

 ソフトキーボードでは記号が入らないようなので、常時接続環境を作ってまでネット対応ゲームを遊ぶのならキーボードも購入しましょう(笑)


 WindowsXPの着信接続に設定したIDとパスワードを入力します。


 DNSサーバーを設定します。プロバイダのDNS情報はプロバイダのサポートページや入会時の資料にあるのでそれを調べて入力しましょう。資料を持っていても変更になっている可能性があるのでプロバイダのサポートページなどで確認するほうがいいです。

 まれにDNS情報を公開しておらず自動取得の場合があります(ISAOネットなど)。その場合はWindowsXP/2000のPCで回線を接続している状態でコマンドプロンプトでipconfig/allを実行してダイヤルアップ接続のDNSを確認しましょう。この方法で調べて設定している場合、メンテなどでDNS情報が変更されると接続できなくなることがあります。たまに調べなおすことをお勧めします。
 ipconfigについてはCATV/一部ADSLでは表示される情報を思い込みや勘違いで使用すると他のヒトに迷惑をかけたり、自分自身が接続できなくなったりするのでipconfigにはこだわらないように。

 ちなみにルーターがDNSproxyという機能を持っていればルーター自身のIPアドレスを設定すればOKです。192.168.0.1や192.168.1.1が多いです。一部のルーターは192.168.123.254(HiP-400E系)なんてのもあるので注意。

 Proxyサーバーは設定しているとトラブルの元になりやすいので絶対に設定しなくてはいけない場合を除いて空白にしておきましょう。


 メール関係の設定です。DCでメールを読み書きする必要がなければ空白でOKです。必要な場合はそれに合わせて設定ましょう。


 同じくメール関係の設定です。DCでメールを読み書きする必要がなければ空白でOKです。必要な場合はそれに合わせて設定ましょう。


コミュニケーションIDの確認です。先に進みます。


 IDとパスワードを本体に記録するを選んで設定終了。

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回線を接続
 ここまで設定すると回線を接続できるようになっています。ドリパスやソフト内蔵ブラウザで接続してみましょう。

 DC側で回線の接続をして接続に成功すると「ネットワーク接続」は以下の画面のようになります。
 

繋がらないとき

DCが電話をかけない
 ISDN回線に繋いでいないTAを使用するとDCが電話をかけてくれないことがあります。オプションの電話回線でATコマンドに「ATX1」と入力しておくといいですが、ソフトによってはこの設定を無視するソフトがあるので注意。

 内線番号に「-」を入れたり、電話番号として設定するTAの内線通話番号を入れるのもいいかもしれません。入ったけかな……

着信しないとき
 パソコンの着信用モデムに接続できない場合は、電話機でモデムを接続しているアナログポートに内線通話をしてみましょう。
 ピーって音がしなければ設定に失敗してるかアナログポートの設定や、アナログポートへの内線方式を間違っている可能性が高いです。
 他には着信接続の設定に失敗していることもあります(着信接続に使用するモデムにチェックをONにしてないことあり)

着信するが切断される
 着信接続に設定しているユーザーとパスワード、DCに設定しているIDとパスワードを確認しましょう。

 他には着信接続のプロパティのモデムのプロパティで追加コマンドを設定して、着信用モデムの通信速度を33600bps以下に設定するといいかもしれません。モデムによってコマンドが違うのでモデムの説明書で確認しましょう。AT+MSコマンドな場合が多し。

 着信接続のプロパティのモデムのプロパティでログを保存する設定にしておいてそのログを見てみるのもほんの少しだけ参考になるかも。見ても意味不明かもしれませんが……

回線は接続されたがデータ送受信されない
 DC側のDNS設定、Proxyサーバーの設定を確認しましょう。

 そしてルーターを使用してない場合はこの状況になります。適当なルーター、他のパソコンでの接続共有、WinRouteLiteなどを用意しましょう。
 他にはインターネットセキュリティソフトを使っていると通信できません。ダイヤルアップサーバーで割り当てられるIPアドレスに通信を許可するか、一時的に使用停止、アンインストールするなどしましょう。


おまけ

TCP/IPフィルタリングの設定のお話し
 「ネットワーク接続」から適当なLANカードのローカルエリアネットワーク接続を開き、「インターネットプロトコル (TCP/IP)」のプロパティ→詳細設定のオプションタブ→「TCP/IP フィルタリング」を選んでプロパティで以下の画面になります。


 TCP/IPフィルタリングはONにしろって話も多いですが、制限を行う場合ONにする必要があるだけなので制限なく通信させたい今回の場合のような時には特にONにする必要はありません。
 逆に変に制限をかけてる場合はOFFにするか、DCが使う部分を制限しないように設定しなおすことが必要です。

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