NetGenesisでDCを無理やりLANに参加させる


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 このページは"ドリームキャストでできること"で紹介されているドリームキャストをLANに無理やり参加させる方法の補足情報のようなものです。
 上記のページに書かれている情報で設定が判らないって人は参考にするといいかも。

お知らせ

 このページのNetGenesisを利用したDC内蔵モデムでのLAN参加の内容を再編集して寄稿した記事が、三才ブックス「ゲームラボ」2001年7月号に掲載されました。
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補足情報

ISDN環境以外でのTAの内線通話機能の使用
 ISDNに接続していない状態ではアナログポートの内線機能を利用ことができないターミナルアダプタ(TA)があるようです。その場合は擬似内線交換機を用意するか、モデム同士の直結アダプタ(ファックスプリンタアダプタという製品があるようです。簡易的なものを自分で工作することも可能とか)などを用意するか、ISDN回線に接続していなくても内線機能が利用できるTAを用意しましょう。

 ISDN回線に接続していなくてもアナログポートの内線機能が使える機種であっても、DCのモデム設定にATX1を入れないと使用できない機種もあります。

 CATV/ADSL/光接続などで行うかたは気をつけましょう。


 上記アダプターはNetGenesisでの着信には使えない可能性が高いのでそのつもりで。

アナログポート音量
 TAやISDNルーターの機種によっては着信用モデム/DC内蔵モデムを接続しているアナログポートの音量を設定する必要があることがあります。設定ユーティリティなどで設定しましょう。

静的IPマスカレード(NATe、ポートフォワーディングなど)
 ネットワークゲームなどでは静的IPマスカレードを設定しないとサーバーに接続できない、接続できても動作的に不具合が出ることがあります。設定を行っても正常動作をしないとか、設定さえ見つかっていないソフトもあります。

 PSOでは設定していない場合ロビーなどで問題がなくても、ゲーム中に相手に見えないといわれたりボス戦で身動きが取れなくなる症状があります。

 以下のリンク先のページを見て設定しましょう。
 PSO Ver.2ではタイトルのOPTIONにUDP SETTINGというものが追加されており、UDP OFFに設定することで静的IPマスカレードを設定しなくてもオンラインでの正常なプレイが可能です。

制限事項

 この方法や似たような方法(Windows2000でのRAS接続など)で接続すると外付けモデムとDCモデムの接続速度は33.6kbbs(最高で秒間3Kバイト程度。秒間平均2.6Kバイトくらい?)で接続されていても、着信用モデムとDCモデム間の通信速度が秒間1.5Kバイト程度にまで落ち込みます。理由は不明です。
 PSOではこれによって相手に自分が動いていないように見える現象がでやすくなります。一般的な接続でも回線が重くなっている状態では出やすいようですが、さらに出やすくなります。

必要機材

その1:RASサーバー機能付きIPルーター
 DCをLANに参加させるには必須の機材。プロバイダから与えられる1つのIPアドレスをほかのパソコンと共有する機能などがあります。外付けモデムに対するRASサーバー機能があることが必須です。
 "ドリームキャストでできること"やここではマイクロリサーチのNetGenesis4(メーカー直販サイトで直販で販売されています)を使用しています。シリーズ製品の56Kモデム内蔵NetGenesisPlusや100BASE-TX対応NetGenesisDual、NetGenesis4後継機NetGenesisStdも使用できるはずです。NetGenesisPlusはモデム内蔵ですがポート1がモデムであり、ポート2にTAを接続すると個人配布のユーティリティなどがポート1のみ対応のものが多いので制約がある可能性が高いのでお勧めしません。NetGenesisStdもブラウザでのセットアップ対応が売りですが、Java環境の準備などが他のブラウザでの設定対応ISDNルーターより面倒なようなのでこれもお勧めしません(マックの場合はStdでないと設定できません)
 他にはNetGenesis系のOEMと思われるアイオーデータのIPルーターEP-MPSも使用できるでしょう。

その2:ターミナルアダプタ(TA)
 ドリームキャストと着信用モデムで電話回線(内線)を2つ必要とするので、アナログポート間の内線通話ができるTAで電話の分をいれて3つ以上のアナログポートを装備したTAが必要になります。この理由でアナログ回線にモデムでIPルーター環境を作っている場合はDCをLANに参加させるのは難しいと思います。TAは電話通信機器が数珠繋ぎにできるブランチ機能をアナログポートに持っている機種がいいかも。
 IPルーターをISDNルーターで代用する場合はTAは必要ありません。しかし、その場合でもアナログポートは3つが必須となります。

その3:着信用外付けアナログモデム
 ドリームキャストからの発信を内線着信するための外付けアナログモデムが必要です。これは最新のものでなくても着信速度が33600bpsのものであれば旧機種でも大丈夫です。
 このモデムの通信端子をIPルーター/ISDNルーターのシリアル端子に接続して着信させます。

その4:ルーター設定用パソコン
 ルーターを設定するためのパソコンが必要です。NetGenesisの場合はWindows上で動くユーティリティでしか設定できないのでWindowsが動くパソコンか、WindowsエミュレーターでWindowsが動いているマックが必要になります。NetGenesisStdならマッキントッシュでも可能です。
 ISDNルーターを使用する場合はそのルーターの設定に対応したパソコンが必要です。もし、アナログポートに接続した電話機で必要な機能が設定できるようならパソコンは必要ありません。

 参考情報:うちの機材

 うちはこれらの機材の中でDCをLANに参加させるためだけにTA以外とPC以外の機材を揃えたバカです(苦笑)。ルーターも以前狙ってきた機種からNetGenesis系の機種に変更し、外付けモデムもDCのためだけに購入しました。


できること、できないこと、変わらないこと

 LANに参加させることによってパソコンと同じ回線を利用して、できること、できなくなること、変わらないことは以下のとおりです。


TAのアナログポートの設定

 着信用外付けモデムが通常の通話に反応して着信すると大変なので、TAのアナログポートの着信用外付けモデムを接続するアナログポートを内線通話可能、外線からの着信禁止(たとえばサブアドレスを設定し、サブアドレスなしの着信をしない。こうすると携帯電話、PHS、ISDN機器などから設定したサブアドレスを指定して発信しないと着信しません)に設定します。
 IPルーターにTAを接続して使用する場合にはTAをIPルーターに接続する前に設定しておきましょう。あとで設定するのはシリアルケーブルを外して付け直すのが面倒なので。うちの場合はUSB側で設定できるので後でやりました(それでもファームウェアの更新はシリアルでやる必要があって大変)

機材の接続

 ドリームキャストのモデムに接続している電話線をTAのアナログポートの1つにつなぎ、着信用アナログモデムのLINE入力に接続している電話線をTAのアナログポートのもう1つに接続します。TAのアナログポートは1もしくはAが電話機向けの停電対策機能などがあることが多いので2もしくはB以降に接続するのを勧めます。
 モデムのシリアル端子のケーブルをルーターのシリアル端子(NetGenesis系ではシリアルポート2がいいと思います)に接続しましょう。
 IPルーターとTAを使用する場合はIPルーターのシリアル端子とTAのシリアル端子を接続します(NetGenesis系ではシリアルポート1がいいでしょう)

参考配線図 (わひこ庵さんに描いてもらいました。本職は確かこの手の図描きじゃないはず……(笑))



ルーター関連の設定

 ルーターやTA、パソコンは設定済みで確実に動作していることを確認してからドリームキャストの設定をしてください。DCのためにいきなりこれだけの機材を揃える人はそうそういないと思いますが(ここにいるけど(笑))、その場合でも先にDC以外の設定をして動作確認しましょう。

PC、ルーター、DCそれぞれの設定

 上記設定が終了すれば、ルーターの自動接続機能を有効にしていればドリームパスポートで回線を接続後にルーター側も自動接続され、自動接続機能を無効にしている場合はパソコンでルーターの接続操作をしてからドリームパスポートで回線を接続すればインターネットを見れるようになっているはずです。
 うまくいかない場合は設定を確認しましょう。

 外付けモデムの電源はNetGenesisのポート2を使用する設定になっている場合は切らないでください。動作に問題が出ることがあります。
 どうしても外付けモデムの電源を切りたい場合には、NetGenesisのポート2を使用しない設定にしてから電源を切りましょう。

おまけ PC関連の設定


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